サヨナラじゃない

【Arare】
「ここか…」
なんだよコイツ、超がつくほどの豪邸に住んでんじゃん。
石川から送られてきた。
ただただでかい豪邸じゃなくて、4階建てくらいのお洒落な見た目。玄関口は1つだから…、多分これ全部が石川の家なんだろうな。
「わっ、すっげ」
素直に感嘆の言葉を口にした。
「お褒め頂きありがとう♪」
「…やっぱりいたな、石川」
なんとなく気配は感じ取っていたが、誰の気配とかは分からなかった。
石川、やっぱお前すげぇやつなんじゃね…?
「ささ、中へどぞ〜。一応俺は一人暮らし」
じっーと、疑いの目を向けるが、それを気にした様子もない石川。
「てか、中学生で一人暮らしはヤバい」
「何がヤバいんだよ」
他愛ない会話だけど、やっぱり心にはみんなに囲まれている千影が映っている。
俺は、
「どうしたいんだ、?」
「ん?どした霰石」
「いや、後で話す」
どうせ話すことになるんだから、家の中で話そう。