「ど、どうぞ、デス……」
「ん、」
「「………」」
き、気まずい。
隣のアラレは周りを楽しそうに見回していて、すごい対照的だ。空間が違う気がする。
どうしようと戸惑っていたら、アラレがあのキラキラの表情のまま、ふわふわかわいい系女子に問う。
「雨坂さん家って、雑貨屋兼カフェだったんだッ!!」
あ、どうやらカフェは知っていたようだ。
コーヒー飲む場所ーとか言って不審に思われたらどうしようかと思っていた……。
「う、うんそうなのです!カフェ・Tsukiakariって言うです……!」
頬をそっと赤らめる姿は、守ってあげたいなって思う。
アラレが好きなのか、それともこのカフェを褒めてくれたのが嬉しいのか分かんないけど、チクッと何処かが痛んだ気がした。でも、それを逸らすように私は話した。
「だれ?」
あちゃー。思ったより冷たい言葉が出て相手に失礼だなって思った。心から謝りたいけど、言葉では言うことができない。だってもう後には引けないのだから。
でも、そんなことを知らん振りでアラレは言った。
「あぁ、彼はあまさ…」
「あ、雨坂 小桜ですっ、!」
その言葉を遮るような大声で彼女は言う。
なんだなんだと、周りのお客さんはこちらをチラチラと見る。みるみる内に真っ赤になって行く彼女ー雨坂ちゃん。
雨坂ちゃんはペコペコと頭を大きく下げて、周りに謝る。周りはそれを見て何事もなかったかのようにお喋りに夢中になった。
なんとか落ち着きを取り戻したと思ったら、その真っ赤の顔で雨坂ちゃんは私に話しかける。
「あっ、貴女、は…?」
「ん?私はねー」
あれ?そういえば名字聞いてない、、、。
不審そうな顔されても仕方ないけど、
私はこそっとアラレに名字を聞く。
それを見て、雨坂ちゃんは暫く不思議そうな顔をしていた。この子に嘘…じゃないけど、本当のことを言えないのは、心がとても痛い。
アラレ曰く、私の名前は「神奈木 千影」らしい。
この名字は全国で10人程度しか居ない激レアな名字だ。
聞けば、その10人も元々千影という名前を持つ、私みたいに聖女サマになった子達らしい。その子達はこの世界が壊れないようにしたんだよね。この世界は好かれてるんだ。
本当に、千影という名前は恐ろしいや。
「神奈木 千影。」
澄ました顔で言うと、「神奈木千影、」と小さく呟く雨坂ちゃん。
「ちーちゃん…!」
ぱぁっと顔を明るくさせたと思ったたら、興奮気味に雨坂ちゃんは言った。
「ちーちゃん!ちーちゃんって呼ぶね!!」
さっきの感じからがらりと変わったから、「あ、あぁ、うん」みたいな感じで戸惑ってしまった。
「えっと、話しは終わったかな?」
「「あ、」」
私達はうっかりを犯していた。
アラレをすっかり忘れていたのだ。ごめんねアラレ。
「ん、」
「「………」」
き、気まずい。
隣のアラレは周りを楽しそうに見回していて、すごい対照的だ。空間が違う気がする。
どうしようと戸惑っていたら、アラレがあのキラキラの表情のまま、ふわふわかわいい系女子に問う。
「雨坂さん家って、雑貨屋兼カフェだったんだッ!!」
あ、どうやらカフェは知っていたようだ。
コーヒー飲む場所ーとか言って不審に思われたらどうしようかと思っていた……。
「う、うんそうなのです!カフェ・Tsukiakariって言うです……!」
頬をそっと赤らめる姿は、守ってあげたいなって思う。
アラレが好きなのか、それともこのカフェを褒めてくれたのが嬉しいのか分かんないけど、チクッと何処かが痛んだ気がした。でも、それを逸らすように私は話した。
「だれ?」
あちゃー。思ったより冷たい言葉が出て相手に失礼だなって思った。心から謝りたいけど、言葉では言うことができない。だってもう後には引けないのだから。
でも、そんなことを知らん振りでアラレは言った。
「あぁ、彼はあまさ…」
「あ、雨坂 小桜ですっ、!」
その言葉を遮るような大声で彼女は言う。
なんだなんだと、周りのお客さんはこちらをチラチラと見る。みるみる内に真っ赤になって行く彼女ー雨坂ちゃん。
雨坂ちゃんはペコペコと頭を大きく下げて、周りに謝る。周りはそれを見て何事もなかったかのようにお喋りに夢中になった。
なんとか落ち着きを取り戻したと思ったら、その真っ赤の顔で雨坂ちゃんは私に話しかける。
「あっ、貴女、は…?」
「ん?私はねー」
あれ?そういえば名字聞いてない、、、。
不審そうな顔されても仕方ないけど、
私はこそっとアラレに名字を聞く。
それを見て、雨坂ちゃんは暫く不思議そうな顔をしていた。この子に嘘…じゃないけど、本当のことを言えないのは、心がとても痛い。
アラレ曰く、私の名前は「神奈木 千影」らしい。
この名字は全国で10人程度しか居ない激レアな名字だ。
聞けば、その10人も元々千影という名前を持つ、私みたいに聖女サマになった子達らしい。その子達はこの世界が壊れないようにしたんだよね。この世界は好かれてるんだ。
本当に、千影という名前は恐ろしいや。
「神奈木 千影。」
澄ました顔で言うと、「神奈木千影、」と小さく呟く雨坂ちゃん。
「ちーちゃん…!」
ぱぁっと顔を明るくさせたと思ったたら、興奮気味に雨坂ちゃんは言った。
「ちーちゃん!ちーちゃんって呼ぶね!!」
さっきの感じからがらりと変わったから、「あ、あぁ、うん」みたいな感じで戸惑ってしまった。
「えっと、話しは終わったかな?」
「「あ、」」
私達はうっかりを犯していた。
アラレをすっかり忘れていたのだ。ごめんねアラレ。



