サヨナラじゃない

「ごめんな、千影」
「いや、別にいいし。女子って大概ああいう系の好きだから仕方ないし」
悪くもない人に謝られてすっごい居心地が悪いんだが。
と、そこへふわふわした可愛らしい声が 聞こえる。
「あ、ど、どうしようですぅ。狐乃くんの隣に、か、か、かっこいい女の子がぁ…!」
ぴょこぴょこと、ピンクのふわふわな髪があの壁から見え隠れしている。
気になった私は、声を掛けようとした。すると、アラレの方から女の子に驚いた様子で声を掛けた。
「雨坂さんっ?」