「川津——っ、覚悟!!」
「待って、大壁」
驚いて固まっている川津の首をはねかけている大壁を慌てて止める。
「ごめんね、大壁。少しだけ待ってちょうだい」
そうして川津の目を見てゆっくりと話すように心がける。
「——川津、私は血を流したくありません。そしてあなたが負けるとあなたについてきたものやあなたの家族まで処罰しなければならない場合だってあります。川津はどうですか? その覚悟があってここにいますか?」
「……っ」
「もしも今、あなたがここで降伏するのならばあなたの味方、家族の命と地位は保証しましょう。どうしますか?」
「……殺してくれ。愚かな俺を、殺してくれ」
その声は静かに震えている。
「怒りに任せて何も考えなかった。……自分のことしか考えていなかった。俺が巻き込んだ誰かがどうなるか、少し考えればわかったはずだった……っ!」

