——できる限り兵を殺さぬように。 そう、大壁には伝えてある。敵でも味方でも無駄な血を流させたくない。 そして部屋に一人、誰かが来るのを待つ。 ——味方か、敵か。 不思議なことに怖くも、不安でもない。……これから死ぬかもしれないというのに。 だから、じっと汗が滲むのは夏の暑さのせいだ。