「 …すき、です…つきあってください………っ!! 」



クラスメイトの、桜木(さくらぎ) (もも)さん。


昼休みに屋上に行けば、案の定予想通りの言葉を言われた。

正直、それほど学校に行っていない割に告白される回数が多いことは、自分でも分かっていた。



彼女が、裏で男に非常に人気があるのも、知っている。

確かに俺がノーマルなら、その艶やかな髪に、きれいな手元に、美しく弧を描くその唇に、恋情を抱いていたことだろう。…でも、俺はそうではない。残念、ながら。



…俺の、どこが良かったのだろうか。


そんなことを彼女には問えない。そこまで無神経な男には、なれない。