椎葉 棗に呪われたい


「 …しーらない。」



…本当に、コイツの勘はよく当たるな。


茶髪の色白野郎をよく見てる自覚はないが、俺が学校に来たときにいつも隣にいるのは、間違いなくコイツ。そんな奴が言うんだから、まあそうなんだろう。

…はは、ほんとうに惨めだ。


茶髪で、色白な奴。
そんなの………まんま、棗じゃないか。



ツン、とそっぽを向いた俺を見て、郁巳はやれやれと言ったように笑った。

どうやらこれ以上の詮索は諦めてくれたようで、ハア、と小さく安堵の息を吐いた。



「 そういえば、アズ。 おれさ、昨日 桜木(さくらぎ)さんに昼休み、お前を連れてきてって頼まれてよ。どうすんの?多分、告白だけど。」



告白。

……告白、かぁ。