心理カウンセラーと傾国美男(イケメン)と社内公募婚~導きたいのに私が甘く導かれてます~

「はーい。すぐ握ります」

権限を利用して陽翔はあの“天空の宴”の予約して半年後に私達は式を挙げる。
多分、いや凄く賑やかな式になると思うから今から楽しみ。

「食べたい人どうぞー」

カウンターとボックス席にお皿を運びカウンターの端に座る霧島さんの隣に座った。

「さっき占ったら気持ちの変化って出てたので凛さんは帰りますよ」

「ゆっくり待ちます…。プレゼントはその時に」

高級ジュエリー店の紙袋に目をやる霧島さんは大人で素敵だ。

(…BL少し見たかったかも?)

これは言わずに私なりの妄想の楽しみに。

霧島さんに占い結果をお届けすると今日何度目かの携帯が震える。

『心配しただろ!電話にも出ないし!帰ったら』

電話の相手は愛する婚約者。

「陽翔、早く帰って来てね」

本音をぽつり。
皆んな何だかんだで仲が良くて羨ましくなった。

『そんな言われたら怒れない…飛行機チャーターするか…霧島に』
「いや!大丈夫‼」

そんなワガママのせいで霧島さんの今後の苦労が見える…
今でもカウンター越しの凛さんに愚痴られてるし。

『千湖、実は空港に可愛い子供服があって』
「子供なんて居ないでしょ?」
『買う分には…』
「まだ必要ないから!」

近い将来私達にも授かるであろう赤ちゃん。
この調子だと子供が出来たら甘々パパになるのが目に見えてる。
そんな彼を操縦するのは、

「世が世なら…私達の子供が全部手中にしちゃうかもね」

呟いて周りのどんちゃん騒ぎを見守った。