そしてこのクラスには

もう一人、不思議なヒトがいた。

「次、南。取りに来い。」
その担任の声に、拓海は顔をあげた。
正確には、
クラスのほとんどが一人の生徒に注目した。
「お前ら、よく聞け~。
 南は98点!もちろん学年トップだ!
 お前らも勉強しろよ~。」
教室のあちこちがら、おぉ~~!と驚きの声があがった。
学年トップの張本人は、
「先生点数ばらさないでー!!」と
少し顔を赤くしてあせっている。

(別にあせることないのに・・・。
 しっかし、すげーな。
 98点ってどんだけだよ。
 あいつ、なにもんだ?
 ・・・あぁ、そうだ。



 ・・・アイツはカボチャだ。)