それだけでもいっぱいなのに、彼の低音の声が私の耳をくすぐる。
「こんなのはどうだ?」
そう言われて見たスクリーンに映し出された写真に、ハッと息を呑む。
そこには山の斜面の階段にふわふわな雪の絨毯がひかれ、雲ひとつない、透明感のあるパステルベビーブルーの美しい空が広がっている。
「やっぱりこの色なんだ」
思わずそう呟いた。
私のアイデアの色はハッキリ決まった。やはりこの色しかない。
でも失敗するのが怖い……。
思わずマウスに置いた右手に力が入る。私の不安をわかっているかのように、彼の右手が私の手を包み直す。
「何が不安なんだ。言ってみろ」
えっ? い、言えないよ。怖いだなんて。
社会人失格じゃん。
……、何も言えずにいる。
マウスを離した手で椅子クルッと回され、副社長と真っ直ぐ面と向き合った。腰をかがめ私の目をしっかり見る彼。
「一人で抱え込むな。おまえが感じていること、言ってみろ」
心臓の鼓動が速くなる。きっと彼は私が白状するまで諦めないんだろうな。意を決してポツリポツリと話し始めた。
直感で袋のメインカラーはすでに決まっていたが、自信がなかったと。どうしてもスーパーで他の色に惑わされ、失敗するのが怖いと。
「おまえの直感を信じろ。おまえはそのままでいいんだよ」
ああ、そんな優しい顔で嬉しいこと言うなんて、反則だよ。今度は違う意味で心拍音が速くなる。
微笑む彼に、頷くので精一杯。
これが雪花姫と新しい私の誕生に向けての一歩だったとは、まだ分からなかった。
「こんなのはどうだ?」
そう言われて見たスクリーンに映し出された写真に、ハッと息を呑む。
そこには山の斜面の階段にふわふわな雪の絨毯がひかれ、雲ひとつない、透明感のあるパステルベビーブルーの美しい空が広がっている。
「やっぱりこの色なんだ」
思わずそう呟いた。
私のアイデアの色はハッキリ決まった。やはりこの色しかない。
でも失敗するのが怖い……。
思わずマウスに置いた右手に力が入る。私の不安をわかっているかのように、彼の右手が私の手を包み直す。
「何が不安なんだ。言ってみろ」
えっ? い、言えないよ。怖いだなんて。
社会人失格じゃん。
……、何も言えずにいる。
マウスを離した手で椅子クルッと回され、副社長と真っ直ぐ面と向き合った。腰をかがめ私の目をしっかり見る彼。
「一人で抱え込むな。おまえが感じていること、言ってみろ」
心臓の鼓動が速くなる。きっと彼は私が白状するまで諦めないんだろうな。意を決してポツリポツリと話し始めた。
直感で袋のメインカラーはすでに決まっていたが、自信がなかったと。どうしてもスーパーで他の色に惑わされ、失敗するのが怖いと。
「おまえの直感を信じろ。おまえはそのままでいいんだよ」
ああ、そんな優しい顔で嬉しいこと言うなんて、反則だよ。今度は違う意味で心拍音が速くなる。
微笑む彼に、頷くので精一杯。
これが雪花姫と新しい私の誕生に向けての一歩だったとは、まだ分からなかった。



