「……先生、どう?美味しいですか?」

レオが尋ねると、無言で食べていたオスカーは「あぁ、美味しいな」と笑った。

オスカーは外見はクールだが、実は表情が豊かなのである。

食べ終わったオスカーは、お手洗いに行くために立ち上がり、奥へと歩き出した。

レオは、その間に飲み物を飲んでしまおうとコップを持ち上げる。

その時だった。

「警察を呼べ!!今すぐに!!」

オスカーの叫びが店内に響き、数人しかいないものの騒がしかった店内は一斉に静かになった。



「……まさか、君が第一発見者になるとはな……」

オスカーとレオにとって見覚えのある、警察官である男性――リアムは、じっとオスカーを見つめる。

リアムは店からの通報を受け、部下とともに捜査のためにこの店へとやって来た。

救急隊によってお手洗いから運び出されたのは、血を流したエドワードだった。

その姿に、レオは顔を真っ青にする。

「……オスカーくん、状況を聞こうか」

リアムの言葉にオスカーは頷き、何が起こったのかを話す。

お手洗いに行ったら、血を流して倒れているエドワードを発見したのだと言う。

そして、エドワードとは友だちだということを話した。