「あ、エドワード先輩!お久しぶりです」

レオはにこりと笑い、男性――エドワードに挨拶をした。オスカーも「おう、久しぶりだな」と挨拶をする。

「知り合い?」

エドワードの近くにいた女性が、エドワードに話しかけた。

「うん。中学生時代からの友だちのオスカーと、同じ部活の後輩のレオくん」

「エドワードの恋人のルナです。よろしくお願いします」

エドワードに話しかけた女性――ルナが、2人に自己紹介をすると、レオは「先輩、彼女いたんですか!?」と驚いた声を上げた。

「驚きすぎだって……最近付き合い始めたんだ」

苦笑しながら、エドワードは答える。

「じゃあ、僕らは席に行くね。そろそろ席に座らないと、一緒に来てる友人に怒られそうだから……」

そう言って、エドワードとルナは去っていった。それから少しの間待っていると、頼んでいたナポリタン2つと飲み物が運ばれてくる。

「やった!いただきます!」

レオは、フォークを手に取って食べ始める。オスカーも、フォークを左手で持って食べ始めた。その様子を、チラりとレオは見る。

(……いつも思うけど、羨ましいな……左利き……)

オスカーは、左利きである。それに、レオは憧れを抱いているのである。

(……そりゃあ、不便なのは分かっているけどさ……)

それをオスカーに話したことがレオにはあるのだが、「左利きになっても不便なだけだぞ」と返されたのである。