「俺になんの用?」 低くて、少し気だるそうな声。 大人っぽいけど、どこか冷たい。 なんだか、ちょっと怖い雰囲気。 「あっ、えっと……!」 その雰囲気に呑まれて、急に緊張が高まる。 「え、えっとわたし、手芸部に入ってて! 1ヶ月後の文化祭に自分で作った服をお披露目するファッションショーをするから、その…モデルを探しておりまして」 「はぁ」 「は、灰田くんにそのモデルをして欲しいなー…みたいな」 よし、声は若干上擦ったけどなんとか言えた。 「お、お願いできま…」 「無理」