背後から突然の声に驚いて、思いきりバランスを崩してしまった。 ズザッと床に尻もちをつく。 「うわ、ごめん大丈夫?」 「いてて…うん。大丈夫」 差し出された手を取って、立ち上がる。 「あ、ありがとう」 「ううん、おどかしたオレが悪いし。 柊さん、桃李を待ってるの?」 「な、なんでそれを…?」 それとなんで名字も…? 「…それはね」