「今回、翼の件で恋愛について考えて、あなたとも、これまで話さなかったようなことも色々話したじゃない?結婚15年目にして、初めて恋を知った気がするの。私、あなたのことを本気で好きになっちゃったんだなぁ⋯⋯って」
「遅っ!」
「そうよね⋯⋯ごめんなさい」
「でも、嬉しいよ。本当は、君が僕のことを“親が決めた相手”とか“子供の父親”としか思っていなくても、ずっと一緒に居られるなら、それだけでよかった。だけど、もう僕の片想いじゃないんだね」
「そりゃそうよ。たぶん、今はもう私のほうがずっと、あなたにむちゅ⋯⋯」
「おかあさーん、ちょっと出かけるね!」
ドアの向こうから、翼の声がした。
「気をつけるのよー?」
「はいはい」
「お邪魔しましたー!」
子供たちが出ていく。
「多分、遅くまで帰ってこないだろうから、もっとこっちにおいで⋯⋯サクちゃん」
「遅っ!」
「そうよね⋯⋯ごめんなさい」
「でも、嬉しいよ。本当は、君が僕のことを“親が決めた相手”とか“子供の父親”としか思っていなくても、ずっと一緒に居られるなら、それだけでよかった。だけど、もう僕の片想いじゃないんだね」
「そりゃそうよ。たぶん、今はもう私のほうがずっと、あなたにむちゅ⋯⋯」
「おかあさーん、ちょっと出かけるね!」
ドアの向こうから、翼の声がした。
「気をつけるのよー?」
「はいはい」
「お邪魔しましたー!」
子供たちが出ていく。
「多分、遅くまで帰ってこないだろうから、もっとこっちにおいで⋯⋯サクちゃん」



