そう言われ、確かにその通りだと気づく。
「ねえ。恋人同士っていうのは、思い出の曲なんていうものがあるものなのかしら」
「どうしたの?急に」
「もし、私たちに恋人同士の季節があったなら、どんな感じだったのかなって思ったの。前から聞いてみたかったんだけど、敦司さんは、どうしてあんなに若くして、私とお見合いしたの?」
夫が私と見合いをしたのは、当時まだ四年制だった薬学部を出たばかりの頃。
「引きこもりの兄のこともあるから、僕が早く結婚したほうが、親も安心すると思って」
「ふぅん⋯⋯」
「勿論、それだけじゃないけどね」
「そうなの?」
「もし、好きな人がいたら、写真も見ずに断ったと思う。でも、そういう相手も居なかったし、軽い気持ちで写真を見た瞬間、これは是非とも会いたい⋯⋯いや、絶対に会わなきゃ一生後悔すると思ったんだ」
「ねえ。恋人同士っていうのは、思い出の曲なんていうものがあるものなのかしら」
「どうしたの?急に」
「もし、私たちに恋人同士の季節があったなら、どんな感じだったのかなって思ったの。前から聞いてみたかったんだけど、敦司さんは、どうしてあんなに若くして、私とお見合いしたの?」
夫が私と見合いをしたのは、当時まだ四年制だった薬学部を出たばかりの頃。
「引きこもりの兄のこともあるから、僕が早く結婚したほうが、親も安心すると思って」
「ふぅん⋯⋯」
「勿論、それだけじゃないけどね」
「そうなの?」
「もし、好きな人がいたら、写真も見ずに断ったと思う。でも、そういう相手も居なかったし、軽い気持ちで写真を見た瞬間、これは是非とも会いたい⋯⋯いや、絶対に会わなきゃ一生後悔すると思ったんだ」



