夫が言い、
「うん⋯⋯ごめん」
そんな二人の会話が、私にはなんだかショックだった⋯⋯。
翼が部屋に戻ったあと、
「桜子さーん、ご機嫌斜めかな?」
私の頬をつっついて夫が言う。
「そうじゃないけれど、あなたたちの会話がショックだったの」
「ごめんごめん。でもさ、桜子さんも中学時代、親と出かけてるところを友達に見られたら嫌だな、とか思わなかった?」
「いいえ?」
「そっか。でも、あれぐらいの年齢だと、親と一緒に動物園なんて嫌がるよ」
「敦司さんもそうだったの?」
「まあね。親と一緒に出かけて、クラスメイトが仲間同士で居るところに鉢合わせると、何とも言えない恥ずかしさや気まずさがあったから。休日に遊べる友達がいないのか?と思われそうな気もしたし」
「孤立してたの?」
「そうじゃないけど、なんとなくね。それに、親と一緒っていうのも、当時はかなり恥ずかしかった」
「うん⋯⋯ごめん」
そんな二人の会話が、私にはなんだかショックだった⋯⋯。
翼が部屋に戻ったあと、
「桜子さーん、ご機嫌斜めかな?」
私の頬をつっついて夫が言う。
「そうじゃないけれど、あなたたちの会話がショックだったの」
「ごめんごめん。でもさ、桜子さんも中学時代、親と出かけてるところを友達に見られたら嫌だな、とか思わなかった?」
「いいえ?」
「そっか。でも、あれぐらいの年齢だと、親と一緒に動物園なんて嫌がるよ」
「敦司さんもそうだったの?」
「まあね。親と一緒に出かけて、クラスメイトが仲間同士で居るところに鉢合わせると、何とも言えない恥ずかしさや気まずさがあったから。休日に遊べる友達がいないのか?と思われそうな気もしたし」
「孤立してたの?」
「そうじゃないけど、なんとなくね。それに、親と一緒っていうのも、当時はかなり恥ずかしかった」



