ユウトの今日の任務は――「とある花屋の偵察」。
…だったはずなのに。
店主「あんた、背ぇ高いしイケメンやし、うちでバイトせぇへん?」
ユウト「え、俺今仕事中なんだけど」
店主「じゃあちょうどええやん」
ユウト「どういう理屈?」
結局、スーツのままエプロンつけさせられるユウト。
しかもなぜか異様に似合う。
通りすがりのOL「えっ見て…!あの花屋の人、モデルみたい…!」
近所の主婦「結婚して……ッ!!」
ユウト(ちょっとは仕事に集中させてくれ)
――だがこの花屋、ただの店じゃない。
地下には、某国のスパイが秘密拠点を構えているとの情報が。
その時。
裏口のベルが「チリーン」と鳴る。
現れたのは、スーツ姿の不審な男3人組。
男A「すみません、“青いカーネーション”ってあります?」
店主「あ、それは裏で準備中でしてぇ~」
ユウト(暗号だな…間違いない)
男Bが懐に手を入れる。
銃だ――と判断した瞬間、
ユウト、バラの花束をぶん投げて男たちの視界を奪い、
「お買い上げありがとうございますッッ!!」の声と同時に肘打ち。
一瞬で3人をノックアウト。
ユウト「……花屋って、案外ハードだな」
店主「ちょっとあんた最高やわ。明日も来てな?」
ユウト「いや仕事終わったし帰るわ」
――だがこのあと、ユウトはバイト代として
「でっかい観葉植物」を無理やり渡されることになる。
ユウト「これ持って帰るの…?地下鉄で…?」


