依頼内容:
「とある学園の演劇部に潜入して、“ある人物”の動向を探れ」
報酬:カツ丼食べ放題チケット(+現金)
ユウト「……え、なにその報酬」
依頼人「あなたが“食”で釣れるって、業界では有名なので」
ユウト「光栄です(白目)」
ということで――
23歳、職業:殺し屋
今日から「高校生役」で潜入です。
【潜入先:私立・清鏡学園】
設定上の名前は“転校生・結城ユウト”
教師陣には「大人びた生徒」として通達済み。
※ガチで普通にモテる(黙ってりゃイケメン)
演劇部部長(♀)「あのっ…転校生くん!演劇部…入らない…?」
ユウト「(任務のためには…)興味ある、かも」
演劇部部員(♂)「イケメンがまた増えたー!」
ユウト「(男子の食いつきの方がすごい)」
【配役決定】
演目:『学園アンダーグラウンド』
役:謎の転校生・ユウ(※主役)
本人そのままじゃねーか
【練習風景】
部長「じゃあユウトくん、“裏切りのシーン”いってみようか」
ユウト「(本職すぎて逆に困る)」
演技中――
ユウト「…俺は、最初からお前らを“始末”するつもりだった」
部員たち「……(ざわっ)」
部長「……ユウトくん、それ地声?」
ユウト「ちがうよ?」
(割とガチの殺気で引かれる)
だが練習が続くにつれ、少しずつ部員たちとも打ち解けてくユウト。
みんな真剣に舞台に向き合ってて、
「なんか…普通の青春ってこういうのかな」
みたいな、ちょっと懐かしい感情も芽生えてくる。
そんなある日。
ユウトは“ターゲット”の正体を知る。
それは――
演劇部の顧問教師
過去に政治家絡みの不正情報を握っており、
「口封じ」のために狙われていた。
【本番当日】
学園祭のステージ。
ユウトは舞台袖から、客席に潜む“刺客”を確認。
「……ここで殺る気か」
しかし――演劇はもう始まっていた。
舞台上では部員たちが、真剣に台詞を繋いでいく。
「…ここで騒ぎにはできない」
「だったら…」
ユウトは台本を改変。
舞台の“転校生”ユウが、
突如ステージ上から客席に向かってジャンプキック
観客「え?アドリブ??すごっ」
刺客「ぐえっ」
顧問「え、演出??」
そのまま華麗に〆るユウト。
ラストシーン、「転校生ユウ」の独白。
「この学園で、俺は少しだけ……人間になれた気がする」
(※完全アドリブ)
拍手喝采。
感動する部員たち。
警備員に引きずられてく刺客。
【数時間後】
ユウト、部室で一人。
「……悪くなかったな、演劇」
でもやっぱ殺し屋。


