◆里奈の過去回想・様々なアングルからの宏人
宏人「へたくそ」※眉をひそめる表情
宏人「へたくそ」※無表情
宏人「へたくそ」※鼻で笑う表情
◆大学・写真部の部室にて・日中
里奈「うぅっ…」
机に顔をふせて、うめく里奈
金本「里奈ちゃん、悩んでいるね」
クスクスと笑う金本
里奈「金本先輩…被写体チェンジとかって」
顔をばっと上げた里奈は金本を見る。
金本「なし」
腕を交差してバツマークをつくる。
里奈「で、ですよね…」
がっくり肩を落とす里奈。
金本「鈴鳴先輩っていうかあの”ヒロト”を人物撮影の被写体にできるなんて全女子の憧れなのに」
里奈「そうみたいですね…」
疲れたような表情を浮かべる里奈。
◆里奈の過去回想・大学の食堂・昼
座る席を探している里奈。
女子1「さっきヒロト先輩を2号棟で見かけたんだよね」
女子2「え! 今日、大学来てるの?」
女子3「私も見たい! 午後、授業あるのかな」
◆里奈の過去回想・大学構内の中庭・昼
宏人が中庭を歩いている。
女子4「あっ ヒロトだー」
女子5「ほんと、かっこいい」
2階の窓から見ている女子2人組がキャキャっと会話している。
里奈は女子2人組の様子を見ている。
里奈モノ『ーーそう、私が思っている以上に、先輩は人気があって、かっこいい…らしい』
里奈の頭の中で、宏人に対して発言した”自意識過剰”、”勘違い”と言った自分が浮かぶ。
里奈モノ『あぁ…しかも』
◆里奈の過去回想・大学のクラブハウス棟前
壁を背に女子2人組に取り囲まれている里奈。
女子6「ねぇ、あなたがヒロトのカメラマン?」
女子7「その写真って、販売しないの?」
里奈「えっと、販売はしません…」
視線をずらしながら答える里奈。
◆現在・大学・写真部の部室
ここ最近の出来事を思い出した里奈。
里奈モノ『…知らない女子からも声をかけられるし』
里奈「はぁ」
金本「いろいろあると思うけど、頑張ってね」
ぽんと里奈の肩に手を金本。
金本「藤代先輩が言っていたけど人物撮影の勉強になっているでしょ?」
宏人が掲載されているファッション雑誌の数々が浮かぶ。
金本「鈴鳴先輩は自分の魅せ方を知っているし、経験がない里奈ちゃんの指示でも理解して動いてくれてるでしょ?」
里奈「それは、そうなんですけど」
◆里奈の過去回想
宏人『なにそれ、本気で撮ってる?』
冷ややかな眼差しの宏人。
◆現在・大学・写真部の部室
重い空気を背負う里奈。
里奈「一つ一つの言葉が重いっていうか尖っているっていうか…」
金本「ヒロト様はクールだからね」
里奈「クールというか氷河期レベルですよ。ううっ」
半泣き状態の里奈。
金本「プロ意識ってやつでしょう。ま、いままで一度もモデル協力してなかったから後輩への指導も慣れていないんだろうね」
よしよしと里奈の頭を撫でる金本。
里奈「…え?」
ドキっと顔を上げる里奈。
里奈モノ『いままで一度も?』
金本「3年生になって必須科目が減って時間が空いたのかもね。私も来年見据えて頑張らなきゃ」
腕を組んでうなずく金本。
里奈モノ『そっか。私も考えなきゃ…』
一眼カメラを見つめる里奈。
◆公園・昼
カシャ、カシャ、とシャッター音。
ファインダー越しの草花、噴水、木漏れ日と次々に撮影する里奈。
里奈「ふぅ…」
カメラのモニター画面で撮影した写真を確認する里奈。
里奈「・・・」
宏人「おーい。モデルを放置するなんて、いい度胸してるな」
里奈の身体がビクッと伸びる。
里奈「先輩!?」
宏人「時間過ぎてんぞ」
宏人は笑っているが、背中からズモモと黒いモヤが渦巻いている。
宏人「まったく、その集中力を俺の撮影に生かしてほしいが」
里奈「だから集中してますってばっ! ただ…」
ムッとなった里奈は言い返すが、最後の方では声が小さくなり、しゅんと体を縮こませる。
宏人「ただ?」
片眉をあげるて里奈を見る宏人。
里奈は宏人の視線に気づかすに、地面に手をついてつぶやく。
里奈「人間って難しい…私は人里に下りてきたタヌキです」
宏人「テンションの上がり下がりが激しいな…」
里奈はうっうっとどよんとした空気をまとっている。
宏人「はぁ。今日はどうしたんだ」
里奈「なんかいろいろ…」
◆里奈の過去回想・写真部の部室の会話
金本の言葉を思い出す。
金本『私も来年見据えて頑張らなきゃ』
◆現在・公園の一角
里奈「今後のこととか考えていたら、どうしたらいいのか。なにをしたいんだろう、とか、テーマがぐちゃぐちゃで! 初心に戻ってみようと」
頭を抱えて、ぐわんぐわんと体を揺らす里奈。最後に、ぐっと握りこぶしをつくる。
宏人「なるほど。それで地面にへばりついていたってことか」
里奈「へば…まぁ、そうですね」
不服そうな表情する里奈。
宏人は里奈の表情に気づいているがスルーして、言葉を続ける。
宏人「で、お前は自然、風景写真が撮りたいってわけ?」
里奈「は、はい。身近にあったというのもありますけど、残したいと思ったんですよね」
楽しかった思い出を語るように、表情がやわらかくなる里奈。
宏人「だけど。いまは俺を撮っている」
宏人の言葉に困ったように眉を下げる里奈。
里奈「好きという想い、風景写真だけで生き残れる世界じゃありませんし、人物撮影ができた方が仕事も幅も広がりますし」
宏人「それで興味がない人間の撮影で行き詰まっている、と」
つまらなそうな表情をする宏人が不機嫌そうに見えた里奈は慌てる。
里奈「興味はゼロではありませんよ! 地元では撮影する機会があまりなかっただけで、一度や二度…」
里奈の頭の中に、砂嵐のような映像《ネモフィラ、カメラ、陰で顔が隠れている人物》が流れる。
里奈「…人間を撮影したことはありますよ」
里奈モノ『そう言えば、私が撮った数少ない人物撮影のデータ、どうしたっけ…?』
ぼんやりとする里奈。
宏人「一度や二度ね…。まぁ、それじゃ、このヘタクソ具合も納得だ」
里奈「だっだからっ修行を兼ねた撮影なんですって!」
宏人「お前はそういう考える系じゃなくて、感覚タイプだろう。もっとシンプルに考えれば」
宏人はパチンと里奈のおでこをパチンと指先で弾く。
里奈「い゛」
宏人「へんな顔」
里奈「へ?」
宏人「ま、どの角度から見ても絵になる俺は初心者には難易度高いだろうが、せいぜい頑張れよ」
ふっと笑う宏人に、ドキリと胸が鳴る里奈。
里奈モノ『くぅ〜〜〜事実だから否定できない』
里奈「そうですね! 勉強させてもらいます!!」
一眼カメラの設定を調整する里奈。
宏人「お前がそう素直だと、気持ち悪いな…」
里奈「気持ち悪いって失礼ですね。先輩の言葉通りだなって思っただけです」
頬を膨らませる里奈を見た宏人は呆れたような表情を浮かべる。
宏人「・・・お前、誰でも信じるなよ。弱っている時に近寄ってくる人間っていうのはロクなやつは」
里奈「なに言ってるんですか」
宏人が言い終わる前に言葉を重ねる里奈は、当然のことだというように、まっすぐ宏人に視線を向け、不思議そうな表情を浮かべる。
里奈「私だって信用する人間かぐらい、ちゃんと見てますよ?」
宏人「は?」
怪訝な顔をする宏人。
里奈「先輩の言葉は厳しいですけど、相手のこと思って言ってる言葉だってことぐらい、わかります」
まっすぐ純粋に宏人を見る里奈の瞳はキラキラと輝いている。
宏人「・・・ふーん」
里奈からぎこちなく顔を背ける宏人。
里奈「口が悪くて、自分のことカッコいいとか言えちゃう痛い人ですけど」
宏人「ほほぅ。この口はよく回るなぁ〜」
宏人はギュムッと里奈の両頬を押さえる。里奈の唇がタコのような形になる。
里奈「ふみぃまぇん《訳:すみません》」
宏人「本当にお前は…変なやつだ」
そっと里奈の口元から指を話し、モデルスマイルではない自然体な笑顔を浮かべる宏人。
宏人の笑顔に意識を奪われる里奈。
里奈モノ『この瞬間をーーー残したい』
里奈は無意識に宏人に近づく。
カメラのファインダーを覗こうと腕を上げた瞬間、段差につまづく里奈。
里奈モノ『え』
宏人に向かって倒れる里奈の身体。
里奈、カメラだけは死守しようと地面に当たらないように空に向かって腕を上げる。
※カメラを持つ手を上に上げると、地面に手をつくことができないので、地面に顔ダイブすることは覚悟している。
宏人「お、ちょ、まっ…!」
あわてた様子の宏人。
ガツン、バタンと倒れ込む里奈と宏人。
里奈「いだい…」
里奈モノ『くちびるじんじんする。思ったより痛くないけど…ん?』
里奈が視線を下げると、宏人が真下にいて眉を寄せている。
宏人「へたくそ」
宏人のくちびるが切れて赤い血がついている。
里奈モノ『先輩の口が赤くて、私が痛いのは口で、それってつまり……』
手の甲で口元をぬぐう宏人がニヤリと不敵に笑う。
宏人「へたくそ」※眉をひそめる表情
宏人「へたくそ」※無表情
宏人「へたくそ」※鼻で笑う表情
◆大学・写真部の部室にて・日中
里奈「うぅっ…」
机に顔をふせて、うめく里奈
金本「里奈ちゃん、悩んでいるね」
クスクスと笑う金本
里奈「金本先輩…被写体チェンジとかって」
顔をばっと上げた里奈は金本を見る。
金本「なし」
腕を交差してバツマークをつくる。
里奈「で、ですよね…」
がっくり肩を落とす里奈。
金本「鈴鳴先輩っていうかあの”ヒロト”を人物撮影の被写体にできるなんて全女子の憧れなのに」
里奈「そうみたいですね…」
疲れたような表情を浮かべる里奈。
◆里奈の過去回想・大学の食堂・昼
座る席を探している里奈。
女子1「さっきヒロト先輩を2号棟で見かけたんだよね」
女子2「え! 今日、大学来てるの?」
女子3「私も見たい! 午後、授業あるのかな」
◆里奈の過去回想・大学構内の中庭・昼
宏人が中庭を歩いている。
女子4「あっ ヒロトだー」
女子5「ほんと、かっこいい」
2階の窓から見ている女子2人組がキャキャっと会話している。
里奈は女子2人組の様子を見ている。
里奈モノ『ーーそう、私が思っている以上に、先輩は人気があって、かっこいい…らしい』
里奈の頭の中で、宏人に対して発言した”自意識過剰”、”勘違い”と言った自分が浮かぶ。
里奈モノ『あぁ…しかも』
◆里奈の過去回想・大学のクラブハウス棟前
壁を背に女子2人組に取り囲まれている里奈。
女子6「ねぇ、あなたがヒロトのカメラマン?」
女子7「その写真って、販売しないの?」
里奈「えっと、販売はしません…」
視線をずらしながら答える里奈。
◆現在・大学・写真部の部室
ここ最近の出来事を思い出した里奈。
里奈モノ『…知らない女子からも声をかけられるし』
里奈「はぁ」
金本「いろいろあると思うけど、頑張ってね」
ぽんと里奈の肩に手を金本。
金本「藤代先輩が言っていたけど人物撮影の勉強になっているでしょ?」
宏人が掲載されているファッション雑誌の数々が浮かぶ。
金本「鈴鳴先輩は自分の魅せ方を知っているし、経験がない里奈ちゃんの指示でも理解して動いてくれてるでしょ?」
里奈「それは、そうなんですけど」
◆里奈の過去回想
宏人『なにそれ、本気で撮ってる?』
冷ややかな眼差しの宏人。
◆現在・大学・写真部の部室
重い空気を背負う里奈。
里奈「一つ一つの言葉が重いっていうか尖っているっていうか…」
金本「ヒロト様はクールだからね」
里奈「クールというか氷河期レベルですよ。ううっ」
半泣き状態の里奈。
金本「プロ意識ってやつでしょう。ま、いままで一度もモデル協力してなかったから後輩への指導も慣れていないんだろうね」
よしよしと里奈の頭を撫でる金本。
里奈「…え?」
ドキっと顔を上げる里奈。
里奈モノ『いままで一度も?』
金本「3年生になって必須科目が減って時間が空いたのかもね。私も来年見据えて頑張らなきゃ」
腕を組んでうなずく金本。
里奈モノ『そっか。私も考えなきゃ…』
一眼カメラを見つめる里奈。
◆公園・昼
カシャ、カシャ、とシャッター音。
ファインダー越しの草花、噴水、木漏れ日と次々に撮影する里奈。
里奈「ふぅ…」
カメラのモニター画面で撮影した写真を確認する里奈。
里奈「・・・」
宏人「おーい。モデルを放置するなんて、いい度胸してるな」
里奈の身体がビクッと伸びる。
里奈「先輩!?」
宏人「時間過ぎてんぞ」
宏人は笑っているが、背中からズモモと黒いモヤが渦巻いている。
宏人「まったく、その集中力を俺の撮影に生かしてほしいが」
里奈「だから集中してますってばっ! ただ…」
ムッとなった里奈は言い返すが、最後の方では声が小さくなり、しゅんと体を縮こませる。
宏人「ただ?」
片眉をあげるて里奈を見る宏人。
里奈は宏人の視線に気づかすに、地面に手をついてつぶやく。
里奈「人間って難しい…私は人里に下りてきたタヌキです」
宏人「テンションの上がり下がりが激しいな…」
里奈はうっうっとどよんとした空気をまとっている。
宏人「はぁ。今日はどうしたんだ」
里奈「なんかいろいろ…」
◆里奈の過去回想・写真部の部室の会話
金本の言葉を思い出す。
金本『私も来年見据えて頑張らなきゃ』
◆現在・公園の一角
里奈「今後のこととか考えていたら、どうしたらいいのか。なにをしたいんだろう、とか、テーマがぐちゃぐちゃで! 初心に戻ってみようと」
頭を抱えて、ぐわんぐわんと体を揺らす里奈。最後に、ぐっと握りこぶしをつくる。
宏人「なるほど。それで地面にへばりついていたってことか」
里奈「へば…まぁ、そうですね」
不服そうな表情する里奈。
宏人は里奈の表情に気づいているがスルーして、言葉を続ける。
宏人「で、お前は自然、風景写真が撮りたいってわけ?」
里奈「は、はい。身近にあったというのもありますけど、残したいと思ったんですよね」
楽しかった思い出を語るように、表情がやわらかくなる里奈。
宏人「だけど。いまは俺を撮っている」
宏人の言葉に困ったように眉を下げる里奈。
里奈「好きという想い、風景写真だけで生き残れる世界じゃありませんし、人物撮影ができた方が仕事も幅も広がりますし」
宏人「それで興味がない人間の撮影で行き詰まっている、と」
つまらなそうな表情をする宏人が不機嫌そうに見えた里奈は慌てる。
里奈「興味はゼロではありませんよ! 地元では撮影する機会があまりなかっただけで、一度や二度…」
里奈の頭の中に、砂嵐のような映像《ネモフィラ、カメラ、陰で顔が隠れている人物》が流れる。
里奈「…人間を撮影したことはありますよ」
里奈モノ『そう言えば、私が撮った数少ない人物撮影のデータ、どうしたっけ…?』
ぼんやりとする里奈。
宏人「一度や二度ね…。まぁ、それじゃ、このヘタクソ具合も納得だ」
里奈「だっだからっ修行を兼ねた撮影なんですって!」
宏人「お前はそういう考える系じゃなくて、感覚タイプだろう。もっとシンプルに考えれば」
宏人はパチンと里奈のおでこをパチンと指先で弾く。
里奈「い゛」
宏人「へんな顔」
里奈「へ?」
宏人「ま、どの角度から見ても絵になる俺は初心者には難易度高いだろうが、せいぜい頑張れよ」
ふっと笑う宏人に、ドキリと胸が鳴る里奈。
里奈モノ『くぅ〜〜〜事実だから否定できない』
里奈「そうですね! 勉強させてもらいます!!」
一眼カメラの設定を調整する里奈。
宏人「お前がそう素直だと、気持ち悪いな…」
里奈「気持ち悪いって失礼ですね。先輩の言葉通りだなって思っただけです」
頬を膨らませる里奈を見た宏人は呆れたような表情を浮かべる。
宏人「・・・お前、誰でも信じるなよ。弱っている時に近寄ってくる人間っていうのはロクなやつは」
里奈「なに言ってるんですか」
宏人が言い終わる前に言葉を重ねる里奈は、当然のことだというように、まっすぐ宏人に視線を向け、不思議そうな表情を浮かべる。
里奈「私だって信用する人間かぐらい、ちゃんと見てますよ?」
宏人「は?」
怪訝な顔をする宏人。
里奈「先輩の言葉は厳しいですけど、相手のこと思って言ってる言葉だってことぐらい、わかります」
まっすぐ純粋に宏人を見る里奈の瞳はキラキラと輝いている。
宏人「・・・ふーん」
里奈からぎこちなく顔を背ける宏人。
里奈「口が悪くて、自分のことカッコいいとか言えちゃう痛い人ですけど」
宏人「ほほぅ。この口はよく回るなぁ〜」
宏人はギュムッと里奈の両頬を押さえる。里奈の唇がタコのような形になる。
里奈「ふみぃまぇん《訳:すみません》」
宏人「本当にお前は…変なやつだ」
そっと里奈の口元から指を話し、モデルスマイルではない自然体な笑顔を浮かべる宏人。
宏人の笑顔に意識を奪われる里奈。
里奈モノ『この瞬間をーーー残したい』
里奈は無意識に宏人に近づく。
カメラのファインダーを覗こうと腕を上げた瞬間、段差につまづく里奈。
里奈モノ『え』
宏人に向かって倒れる里奈の身体。
里奈、カメラだけは死守しようと地面に当たらないように空に向かって腕を上げる。
※カメラを持つ手を上に上げると、地面に手をつくことができないので、地面に顔ダイブすることは覚悟している。
宏人「お、ちょ、まっ…!」
あわてた様子の宏人。
ガツン、バタンと倒れ込む里奈と宏人。
里奈「いだい…」
里奈モノ『くちびるじんじんする。思ったより痛くないけど…ん?』
里奈が視線を下げると、宏人が真下にいて眉を寄せている。
宏人「へたくそ」
宏人のくちびるが切れて赤い血がついている。
里奈モノ『先輩の口が赤くて、私が痛いのは口で、それってつまり……』
手の甲で口元をぬぐう宏人がニヤリと不敵に笑う。


