それからしばらく蒼君と話していると

ガチャッ…と扉が開き
私と蒼君がほとんど同時に扉の方を向けば
そこから男の人が入ってきて…


「…誰、アンタ」


その男の人はチラッと私を見ながら
どこか冷たい口調で聞いてきた。


「あ…えっと、」


私は咄嗟に自己紹介しようとしたが
長身で細身ではあるがかなり威圧感のある雰囲気に
無表情で見つめてくる彼…
おそらくこの方がCROVER の総長の留依さんだろう。


冷たい雰囲気を纏った彼に
怖じ気づいてしまい中々言葉が出ないでいると


「留依、昨日事前に連絡してただろ。
俺の彼女連れてくるからって…」


蒼君は私の前に庇うように立ちながら
代わりに話をしてくれた。