『そう?ならいいけど…』 澄ましたように言って 『本当…昔の名前より断然カッコいいわよ…漢字も…』 と生徒手帳に彼が 綺麗に書いた名前を まじまじと見ながら言う私… 「あぁ…結構気に入ってんだ…」 そう言って 照れくさそうに 頬を少しだけ赤らめて 笑った彼… 『まぁ、私は龍太郎って名前も嫌いじゃないけど?』 私がサラリと言うと 「そうか?俺は今の名前が断然好き」 とイタズラっ子のように 笑って言った…。