思えば現在(イマ)と昔じゃ大違いだ…
食べ物だって1日3食きちんと食べれる日もあれば
1日1食の日だってあったし
それすら食べれない日もあった…
俺は一人っ子だったけど決して裕福な訳じゃなかった…
ちなみに俺は現在(イマ)も一人っ子だ…
鈴村も確か一人っ子だったような気がする…
いつも命の心配をして過ごしてた昔の幼い俺…
いつ死んでもおかしくないから…
餓死または爆弾で…
戦時中は命の大切さを嫌なほど感じさせられた…
一日一日を一秒を一瞬を
慎重に生きていた…
いつも怯えてた…
いつか来る死に…
「私…毎日怖かったんだ…」
突然鈴村が発した言葉…
『えっ?怖かった?』
俺がそう聞くと
「うん」
と頷いて話し始めた…
「私…いつもいつも怖かったんだ…死を迎えることが…
生きていても死ぬ…生きる意味なんてないってそう思ってた…」


