余命1年のわたしが余命1ヶ月の君に出会った話。

季節は巡り、翌年の春。

咲希は奇跡的に病状が安定し、外出許可が下りた。ひとり、公園の桜の下に立つ。あきらと過ごした夜を思い出しながら、空を見上げた。

彼のノートは、今も咲希の手元にある。最後のページには、こう記されていた。

* 最後に願うこと:**咲希ちゃんが、生きていてくれますように**

彼の文字は震えていたが、その想いは真っ直ぐだった。

「……叶ったよ。私、まだここにいる。笑える日も、泣く日もある。でも、生きてるよ」

風が吹き、桜が舞う。

「また来年も、桜を見に来るね」

そう言って、咲希は一歩、前へと踏み出した。

彼の命が灯した光は、今も咲希の中で、静かに燃えていた。