わたし、丸川真凛《まるかわまりん》。
 24歳です。
 彼氏いない歴24年です。

 そんなわたしは、ただいま絶賛切ない片想い中です。

 小学生の頃からわたしは太っていて、とてつもないコンプレックスです。
 何度かダイエットに励むも大失敗の連続で、一時期痩せたことがあったのだけど、リバウンドをしてしまいました。

「丸川、丸々、真凛まるまる太ってる♪」

 小学生の頃は学年の男子に変な替え歌を作られたり、中学校では男子に勝負に負けたら私に告白する罰ゲームの餌食になっていました。

「デブまり」
「ぽちゃマリ」

「デブまり、ぽちゃマリッ、ぽっちゃぽっちゃ〜♪」

 それに、不名誉なあだ名をつけられていました。

 男子たちばかりか、クラスの派手な女子の集団にも陰口を叩かれることもしばしばな学生時代でした。

 だから、すっかり私は男性やカースト上位の女子の集団というものもが苦手で、恋に臆病になってしまったのです。

 私の恋はいつもひっそりと想うだけ。

 知られないようにこっそりと、そっと好きな人をちらっと見つめるだけで満足でした。

 ずっと……。

 だって好きな人が付き合ったり、恋する相手はみんなほっそりしてて可愛い女の子ばかり。

 私はまかり間違っても告白だなんてしなくって良かったと、いつも失恋の際には心底思うのでした。