記憶の中で恋をしていた


「悟!ねえ、明日はさ、しようね」

「ん?うん、しよっか」


2人の小さな約束。

大学生になり、彼氏の悟と同棲を始めた。

私の親は、父の仕事の都合で海外に住んでいるため、一人暮らしは危険だからと、悟と暮らしている。


翌日、大学の授業が終わり、悟のバイト先にこっそりと迎えに行く。私は授業だったが、彼は授業を入れてなかったためカフェのバイトを入れていた。

建物の影からそっと覗くと、悟の姿が。たまたま外にいたらしい。


「さと…」

「悟ー!」

「やめろって…」


誰…あの子?悟の腕に絡みついて、親しげに話す可愛らしい女の子。高校生くらいに見える。

悟に限って浮気だなんて、なんで、そんなっ、え、なんでっ!
その場から逃げるように走っていると、パニックで息が苦しくなる。
呼吸がだんだん過呼吸になっていく。
走れなくなってきて、その場にへたりこむ。


「はひゅー、はひゅー、はひゅー」

「救急車呼びますか?大丈夫ですか?」


近くにいた若い男性に声をかけられる。

その後の記憶は、無い。