朝のホームルーム
「えー今日から委員会が動き出します。皆さん何選んだか覚えてますか?放課後に各委員での交流会があるので必ず行くこと。以上!朝のホームルーム終わり」
ダリぃぃぃぃ
そうみんなが叫んでいる。そりゃあ3年生にもなって、また委員会ごときで休み時間と放課後削られるもんな。最後の青春なのに。こんな高校にするんじゃなかったくそおお!!
また1年が始まろうとしてる
だけどまた仲のいい友達と同じクラスになれてラッキー!!あたしやっぱりついてるわ
「あおちん!今日の1、2限無くなったらしいべ!しかも他の先生来ないって!」
「は、マジ!?あたしがサボりたいオーラ出してたから?」
「てかどこ情報なん?」
「あはははないない笑笑」
「えーと大毅!」
「あいつが言うってことはじゃあ確定か」
「だから抜け出していつものマックでも行かね?ナナとアリサ連れてさ!」
「いいじゃん!早く行こう!」
この友達は板倉ナチ。1歳からの幼馴染。ノリも良くて気も合う心の親友かな。
ナナとアリサはクラス離れちゃったけどね
マクドナルドにて
ナチ「ポテトのLシェアしよ〜」
葵「今の時代ナゲットのソース2個選べるって神よな……」
アリサ「え、おじいちゃん?」
ナナ「てかそういえば、あおちん図書委員なったて聞いたけどまじ!?」
葵 「あそれ本当だよーだりぃ」
ナチ「あーしが体育委員誘ったのに嫌嫌とか言って駄々こね出してさほんと笑っちゃうよ」
アリサ 「あおに似合わなさすぎでしょ」
葵 「自分でもそう思う、やりたくねーよ変わってよアリサ〜」
アリサ「アリはナチと仲良く体育委員だから、ね〜ナチ?」
ナチ 「あーしのゆうこと聞かないから悪いんだよあおちんのばーか」
葵 「くっそおおおお」
ナナ 「あんな静かな図書室にあおちんいたら異質過ぎて誰もこねーよ」
ナチ「あはははあたしらが行ってあげるよ」
葵「いやまじで来て絶対暇だから!菓子パしよ」
ナナ 「怒られるわ笑笑」
アリサ 「てかナチ最近彼氏とどうなのよ」
葵 「うわ聞きたかったんだが!着眼点素晴らし」
ナナ「死ぬんだけどマジであおっておもろいよね」
ナチ 「んー大毅ね〜最近高橋とよういるわ」
葵 「うぇぇあいつといんの?あいつさ先生に任せられたことやってるだけで、賞ばっかり貰って何が偉いの」 (※図書室の地味な女の子は…参照)
アリサ 「あおが悪口言うとか珍しっ嫌いすぎでしょ笑笑」
ナチ 「大毅から聞いたけど次は小説書くの任されたらしいよ」
ナナ 「てことは図書室来んじゃね?」
葵 「来んな来んなマジで来んな高橋」
アリサ「でもあの学校謎に図書室2個あんじゃん」
ナチ 「旧館使って欲しいねあおちん」
葵「てか待ってあと30分で二限終わるんだが!」
アリサ 「えーまじで帰んの?」
葵 「留年してもしらねーよ?」
ナナ「あおに心配されてるうちだよアリ」
ナチ 「帰るぞ〜競走だ!!」
葵 「あたしが1番だから〜!!」
こんな青春も今年で終わるんだな、、、としみじみに感じる
ついに放課後:図書委員交流会
「えーっと…図書委員はこのプリント持って、新館の図書室に集合してください。って書いてあるよ高橋いないんじゃね」
「ナチ〜マジ帰りたいぃこの際高橋とかどうでもええ」
「頑張れ図書委員!てかそのギャル全開の見た目で図書委員行くとか新しすぎるからまじでストーカーしたいわ」
「しかも先生鬱陶しい系のおじいちゃんとかだったらどうしよう清川って先生だし」
「え、ヨーキーじゃん!?なんか噂で聞いたけど、あいつまじ口悪いって」
「えー無理怖すぎるってぇぇ」
「よーす!さっきぶりだねあおー」
「アリほんとに無理かもまじでまじで無理」
アリサ「とりあえず行ってきなってここも体育委員使うんだしさ」
葵 「うぃーす、、、」
ナチ 「終わる頃に迎えに行ってあげるから一緒に帰ろうよ」
葵「えええ!行ってきます!」
アリサ「単純だな」
ナチ 「あおはそんなもんよ」
葵 「聞こえてますけど」
ナチ 「さっさと行きなさい!」
葵 「へーい」
みんなと別れてから図書室までの道のりが遠すぎる
こんなに図書室って遠かったけ、てか初めて行くわ
うわぁ締め切られてる開けるの気まず
でもあと2分で始まるしなぁ
コンコンコン
「し、失礼します」
待って待って待て気まずいぞこれ
みんな座ってんだが!!てか大人しそうな人ばっかりだし、だめだ場違いすぎて浮いてる帰りたい
「お前で最後だ」
「うわぁ!!!」
「す!すいません!」
突然背後から低めの声がして、心臓止まるかと思った。マジ無理、霊かと思ったし。てか人間でも怖いんだが。急に話しかけてくんなよ
声とか身長とか威圧感すご、、、
「では、始めまーす図書委員の清川拓哉です。3年の国語受け持ってます。よろしく」
みんなに話す時は声高いんだすごこの先生
「さっさと座れ坂木」
「え、なんで名前知ってんの」
「上靴と名簿見たら分かんの、口より足動かせよ」
うわ本当に口悪いって噂ガチじゃん。てかてか、なんか意外とイケメンなんだけど。襟足伸びてんの似合いすぎだろ。
「とりあえずみんな自己紹介してからにしようか」
自己紹介が1番だるい帰りてぇ
「えと、3年2組の坂木葵でーすよろしくお願いしまーす」
「以上だな、今から仕事の説明するからよーく聞いとけよ」
10分後
え、待って、図書委員やること多すぎだろ
本のラベル貼るだけかと思ったら、棚卸しに貸出記録の入力にポスター制作、本棚の整理、学級文庫の聴き周り、ありえないよありえない!!
マジでミスった。体育委員が相場だったか、、、
「坂木やりたくねーみたいな顔してんな」
「へ!ソンナコトナイデスヨォー」
「なんでカタコトなんだよ笑笑」
あれ、笑った顔結構いいじゃん
ただの口悪い人間かと思ったけど人間味溢れてる
「今手元にあるプリントに書いてるように班で図書の係回します。後はお前らで話し合え」
??「あ、あのさ坂木さん」
「ん、なに?」
いやこの人かっこよ!マスクしててあまり顔見れないけど雰囲気かっこよ!名前なんて言うんだろ
「あ、俺の名前藤井宏斗(ふじいひろと)」
「あ、うん。で、なに?」
ゲームめっちゃしてそうな顔だなぁてか話すのめんどくせぇ、
「俺たち同じ班らしくてさ放課後か昼休みどっち担当したい?俺は昼休みがいいんだけどさ」
じゃあ聞いてくんなああああ!!
ここであたしも昼休みがいいって言ったら気まずいだろが
「あーじゃあ放課後でいいよ」
「ありがとう助かるちなみに新館と旧館どっちがいい?」
「新館!!!!!!!!」
即答だろそんなの
くっそバイト入れねぇ!!!給料がぁ!!!あたしの青春がぁぁ!まぁ昼休み潰れるよりましか
「決まったか?明日から必ず来るように。じゃあ解散」
みんな図書室から出ていく
だけど、まだ現実を受け止めれていないせいで、椅子から立ち上がれない
「もう帰れよ坂木、俺帰りたいんだけど」
「図書委員辞退とか、、、」
「あるわけねーだろ」
「ですよね〜」
「日程見たか?」
「日程?なにそれ」
「自分がいつの日に回ってくるか見とけ」
そう言われて見てみたものの
「は!!!!前期と後期ほぼ毎日じゃんありえない有り得ないまじでバイト出来ないって」
あいつ許さねぇ、絶対この日程見て昼休みが良いって言っただろ
「まぁここで受験勉強でもしとけよ」
「先生もいんの?」
「まぁそらなぁ」
「えーーー」
「えーじゃねーだろもう帰るぞ」
先生が片手でドアを開けてくれた、なんか…シュッとしてて手も細くて綺麗でちょっとカッコいい、なんかムカつく。てか、こんな先生いたんだこの学校に。今までどこ隠れてた?
「ヨーキー先生バイバイ」
「初対面だよな俺ら」
「そのはずだよ?もう仲良くなれたね!」
「うるせぇもう帰れって」
意外といい人だ
高身長で話してて面白い。
廊下に出た瞬間、ナチがスマホ構えて待ってた。
「はいー激写!何この顔おもろー今どんな気持ち〜ねぇ?初対面の清川先生どうだった〜?」
「うるせぇ何にもねーよ」
「えー楽しそうにさっきまで喋ってたじゃんあおちんが1番出てくるの遅かったしさあ」
「ないないなにもねーよ」
「えー教師と禁断のとか!!」
「それは断じてこのあたしが先生とあるわけない!タイプじゃないもん」
「タイプだったらあるんかい!あはは」
「てか盗み聞きしたけど、これから“毎日”って話ガチ?」
「まじで最悪。前期後期、ほぼ毎日ってプリントに書いてあった」
「じゃあもう葵、あれ。“図書室住み”じゃん」
「住民票移そうかなマジで。坂木葵、現住所:図書室ってやばない?」
「住民票の提出先:清川先生♡でしょ?」
「きしょすぎだろ!!!!!!!」
ナチと爆笑しながら昇降口へ向かうこの瞬間が、やっぱ一番青春って感じ。
だけどこのときはまだ、
この“鬱陶しい図書委員”が
自分の高校生活を大きく変えることになるなんて、
あたしはまだ、知らない。
───つづく。
「えー今日から委員会が動き出します。皆さん何選んだか覚えてますか?放課後に各委員での交流会があるので必ず行くこと。以上!朝のホームルーム終わり」
ダリぃぃぃぃ
そうみんなが叫んでいる。そりゃあ3年生にもなって、また委員会ごときで休み時間と放課後削られるもんな。最後の青春なのに。こんな高校にするんじゃなかったくそおお!!
また1年が始まろうとしてる
だけどまた仲のいい友達と同じクラスになれてラッキー!!あたしやっぱりついてるわ
「あおちん!今日の1、2限無くなったらしいべ!しかも他の先生来ないって!」
「は、マジ!?あたしがサボりたいオーラ出してたから?」
「てかどこ情報なん?」
「あはははないない笑笑」
「えーと大毅!」
「あいつが言うってことはじゃあ確定か」
「だから抜け出していつものマックでも行かね?ナナとアリサ連れてさ!」
「いいじゃん!早く行こう!」
この友達は板倉ナチ。1歳からの幼馴染。ノリも良くて気も合う心の親友かな。
ナナとアリサはクラス離れちゃったけどね
マクドナルドにて
ナチ「ポテトのLシェアしよ〜」
葵「今の時代ナゲットのソース2個選べるって神よな……」
アリサ「え、おじいちゃん?」
ナナ「てかそういえば、あおちん図書委員なったて聞いたけどまじ!?」
葵 「あそれ本当だよーだりぃ」
ナチ「あーしが体育委員誘ったのに嫌嫌とか言って駄々こね出してさほんと笑っちゃうよ」
アリサ 「あおに似合わなさすぎでしょ」
葵 「自分でもそう思う、やりたくねーよ変わってよアリサ〜」
アリサ「アリはナチと仲良く体育委員だから、ね〜ナチ?」
ナチ 「あーしのゆうこと聞かないから悪いんだよあおちんのばーか」
葵 「くっそおおおお」
ナナ 「あんな静かな図書室にあおちんいたら異質過ぎて誰もこねーよ」
ナチ「あはははあたしらが行ってあげるよ」
葵「いやまじで来て絶対暇だから!菓子パしよ」
ナナ 「怒られるわ笑笑」
アリサ 「てかナチ最近彼氏とどうなのよ」
葵 「うわ聞きたかったんだが!着眼点素晴らし」
ナナ「死ぬんだけどマジであおっておもろいよね」
ナチ 「んー大毅ね〜最近高橋とよういるわ」
葵 「うぇぇあいつといんの?あいつさ先生に任せられたことやってるだけで、賞ばっかり貰って何が偉いの」 (※図書室の地味な女の子は…参照)
アリサ 「あおが悪口言うとか珍しっ嫌いすぎでしょ笑笑」
ナチ 「大毅から聞いたけど次は小説書くの任されたらしいよ」
ナナ 「てことは図書室来んじゃね?」
葵 「来んな来んなマジで来んな高橋」
アリサ「でもあの学校謎に図書室2個あんじゃん」
ナチ 「旧館使って欲しいねあおちん」
葵「てか待ってあと30分で二限終わるんだが!」
アリサ 「えーまじで帰んの?」
葵 「留年してもしらねーよ?」
ナナ「あおに心配されてるうちだよアリ」
ナチ 「帰るぞ〜競走だ!!」
葵 「あたしが1番だから〜!!」
こんな青春も今年で終わるんだな、、、としみじみに感じる
ついに放課後:図書委員交流会
「えーっと…図書委員はこのプリント持って、新館の図書室に集合してください。って書いてあるよ高橋いないんじゃね」
「ナチ〜マジ帰りたいぃこの際高橋とかどうでもええ」
「頑張れ図書委員!てかそのギャル全開の見た目で図書委員行くとか新しすぎるからまじでストーカーしたいわ」
「しかも先生鬱陶しい系のおじいちゃんとかだったらどうしよう清川って先生だし」
「え、ヨーキーじゃん!?なんか噂で聞いたけど、あいつまじ口悪いって」
「えー無理怖すぎるってぇぇ」
「よーす!さっきぶりだねあおー」
「アリほんとに無理かもまじでまじで無理」
アリサ「とりあえず行ってきなってここも体育委員使うんだしさ」
葵 「うぃーす、、、」
ナチ 「終わる頃に迎えに行ってあげるから一緒に帰ろうよ」
葵「えええ!行ってきます!」
アリサ「単純だな」
ナチ 「あおはそんなもんよ」
葵 「聞こえてますけど」
ナチ 「さっさと行きなさい!」
葵 「へーい」
みんなと別れてから図書室までの道のりが遠すぎる
こんなに図書室って遠かったけ、てか初めて行くわ
うわぁ締め切られてる開けるの気まず
でもあと2分で始まるしなぁ
コンコンコン
「し、失礼します」
待って待って待て気まずいぞこれ
みんな座ってんだが!!てか大人しそうな人ばっかりだし、だめだ場違いすぎて浮いてる帰りたい
「お前で最後だ」
「うわぁ!!!」
「す!すいません!」
突然背後から低めの声がして、心臓止まるかと思った。マジ無理、霊かと思ったし。てか人間でも怖いんだが。急に話しかけてくんなよ
声とか身長とか威圧感すご、、、
「では、始めまーす図書委員の清川拓哉です。3年の国語受け持ってます。よろしく」
みんなに話す時は声高いんだすごこの先生
「さっさと座れ坂木」
「え、なんで名前知ってんの」
「上靴と名簿見たら分かんの、口より足動かせよ」
うわ本当に口悪いって噂ガチじゃん。てかてか、なんか意外とイケメンなんだけど。襟足伸びてんの似合いすぎだろ。
「とりあえずみんな自己紹介してからにしようか」
自己紹介が1番だるい帰りてぇ
「えと、3年2組の坂木葵でーすよろしくお願いしまーす」
「以上だな、今から仕事の説明するからよーく聞いとけよ」
10分後
え、待って、図書委員やること多すぎだろ
本のラベル貼るだけかと思ったら、棚卸しに貸出記録の入力にポスター制作、本棚の整理、学級文庫の聴き周り、ありえないよありえない!!
マジでミスった。体育委員が相場だったか、、、
「坂木やりたくねーみたいな顔してんな」
「へ!ソンナコトナイデスヨォー」
「なんでカタコトなんだよ笑笑」
あれ、笑った顔結構いいじゃん
ただの口悪い人間かと思ったけど人間味溢れてる
「今手元にあるプリントに書いてるように班で図書の係回します。後はお前らで話し合え」
??「あ、あのさ坂木さん」
「ん、なに?」
いやこの人かっこよ!マスクしててあまり顔見れないけど雰囲気かっこよ!名前なんて言うんだろ
「あ、俺の名前藤井宏斗(ふじいひろと)」
「あ、うん。で、なに?」
ゲームめっちゃしてそうな顔だなぁてか話すのめんどくせぇ、
「俺たち同じ班らしくてさ放課後か昼休みどっち担当したい?俺は昼休みがいいんだけどさ」
じゃあ聞いてくんなああああ!!
ここであたしも昼休みがいいって言ったら気まずいだろが
「あーじゃあ放課後でいいよ」
「ありがとう助かるちなみに新館と旧館どっちがいい?」
「新館!!!!!!!!」
即答だろそんなの
くっそバイト入れねぇ!!!給料がぁ!!!あたしの青春がぁぁ!まぁ昼休み潰れるよりましか
「決まったか?明日から必ず来るように。じゃあ解散」
みんな図書室から出ていく
だけど、まだ現実を受け止めれていないせいで、椅子から立ち上がれない
「もう帰れよ坂木、俺帰りたいんだけど」
「図書委員辞退とか、、、」
「あるわけねーだろ」
「ですよね〜」
「日程見たか?」
「日程?なにそれ」
「自分がいつの日に回ってくるか見とけ」
そう言われて見てみたものの
「は!!!!前期と後期ほぼ毎日じゃんありえない有り得ないまじでバイト出来ないって」
あいつ許さねぇ、絶対この日程見て昼休みが良いって言っただろ
「まぁここで受験勉強でもしとけよ」
「先生もいんの?」
「まぁそらなぁ」
「えーーー」
「えーじゃねーだろもう帰るぞ」
先生が片手でドアを開けてくれた、なんか…シュッとしてて手も細くて綺麗でちょっとカッコいい、なんかムカつく。てか、こんな先生いたんだこの学校に。今までどこ隠れてた?
「ヨーキー先生バイバイ」
「初対面だよな俺ら」
「そのはずだよ?もう仲良くなれたね!」
「うるせぇもう帰れって」
意外といい人だ
高身長で話してて面白い。
廊下に出た瞬間、ナチがスマホ構えて待ってた。
「はいー激写!何この顔おもろー今どんな気持ち〜ねぇ?初対面の清川先生どうだった〜?」
「うるせぇ何にもねーよ」
「えー楽しそうにさっきまで喋ってたじゃんあおちんが1番出てくるの遅かったしさあ」
「ないないなにもねーよ」
「えー教師と禁断のとか!!」
「それは断じてこのあたしが先生とあるわけない!タイプじゃないもん」
「タイプだったらあるんかい!あはは」
「てか盗み聞きしたけど、これから“毎日”って話ガチ?」
「まじで最悪。前期後期、ほぼ毎日ってプリントに書いてあった」
「じゃあもう葵、あれ。“図書室住み”じゃん」
「住民票移そうかなマジで。坂木葵、現住所:図書室ってやばない?」
「住民票の提出先:清川先生♡でしょ?」
「きしょすぎだろ!!!!!!!」
ナチと爆笑しながら昇降口へ向かうこの瞬間が、やっぱ一番青春って感じ。
だけどこのときはまだ、
この“鬱陶しい図書委員”が
自分の高校生活を大きく変えることになるなんて、
あたしはまだ、知らない。
───つづく。



