一番星は君ひとりだけ


結婚後。案の定、俺の人気はあからさまに低下した。

トライアングル自体の人気はそれなりに保っているけれど、個人の活動が減ってしまった。

週刊誌にも才菜が撮られてしまい、病んでしまったり。

それでも俺は、一生懸命支えていた。


「飛貴」

「んー?なぁに?」


お湯を沸かしていると、ふと名前を呼ばれる。

ん?名前を呼ばれた?


「え、今名前呼んだ?」

「さあー?」

「もう1回呼んで?」

「やだー」

「もう1回!」

「気が向いたらね」


なんて、幸せに暮らしてる。


君の名前は明星才菜。俺の中の一番星。
ずっと明るく光ってね。