どこか上の空で涼香のお弁当を食べ終え、屋上への階段を登っていた。
分からないことは、直接聞いた方がいいと思うし。
だから、校外学習のあの時の真相も聞いておかなくちゃ。
眼光だけで人を射抜いてしまうかのような、あの鋭いオーラの。
ギイ……ッ、パタン。
「高峰くん……っ、あれ……?」
屋上の扉を開けて呼びかけるけど、そこに姿はなくて。
もしかして私、早すぎた?
それとも逆に遅すぎて、帰っちゃった……?
色々な不安が駆け巡る。
「やっぱり、いな……ひゃっ⁉︎」
その時。
手が掴まれたかと思うと、グッと引っ張られた。
驚いた私はあっという間に建物の影へ。
「瑠亜」
「っえ、」



