「涼香っ、今日も一緒に帰っていい⁉︎」
「断るわけないでしょ。ね、累?」
「もちろん。琳斗を拝みたいのが全てだと思うけど」
「8割くらいだもん!」
「変わってねーし。瑠亜、今日くらい俺と帰ろ?」
「や、高峰くん見に行くのっ」
放課後。
またいつものように4人で帰る。
男子二人は途中で別れるけど、私はいつもわざわざ涼香の家の方まで行く。
理由はもちろん。
「……っ!涼香、高峰くんが!」
「はいはい、バレるわよ?」
涼香の家と高峰くんの家の方向が一緒だから。
それを知った時には本当に驚いたけれど、何よりも口実をつくって(?)高峰くんを見れるのが嬉しくて。
もうそれからは毎日涼香と一緒に帰っている。
数歩前を1人で歩いている高峰くん。
わぁぁぁっ、すごい!近い!
「もう、やっぱり話しかければいいじゃない」
「そんなことできないよ!推しだもんっ」
「でた、瑠亜の『推しだもん』」
小声で呆れながら呟いている涼香にひっつく。
いやだってほら、スケールが!違いますから!!
高峰くんがかっこよすぎて頭痛がしてきましたよ。
……ん?
ズツウ?



