「怖がらなくてもいーよー、俺危なくないし」 そ、そう言う人が危ないんです! 「ていうか君、めっちゃ可愛いよね」 「ひっ⁉︎」 顔を近づけて、私の手首をつかむ先輩。 チャ、チャラい……! 「わ、声もかわいー。 大丈夫だって、優しくするからさ?」 な、何をですか……⁉︎ 怖い……誰かきてっ── 「失せろ」 目をつぶった時、聞こえたのはあの綺麗な声で。 「……高峰くん⁉︎」 涙目で彼を見ると、肩で大きく息をしていた。 あれ……リレーもう終わったよね?(?)