「はぁ……」
「瑠亜、さっきからため息しかついてないけど」
私たち以外誰もいない放課後の教室。
私は秀馬くんと2人で、一つの机を挟んで向かい合わせになっていた。
推薦で、私はなぜか体育祭実行委員に選ばれてしまった。
その後男子は秀馬くんが立候補したので、来月に迫った体育祭のために話し合っている。
「なんかよくないことでもあった?」
「ん……いや、なんでもない。進めよっ」
なんでもない訳がないんだけどね……。
高峰くんに推すのを反対(?)されてから3日経った。
あれからなぜか廊下ですれ違うと「やっほ」と声をかけられるようになり、とりあえず驚いた。
涼香には「やっぱり高峰くんと何かあった⁉︎」と聞かれたけど曖昧に誤魔化しておいた。
だって……だって……。
推すのをやめるなんてそんなのっ!
「無理だよぉぉー!」
「うわ、びびった」
「やーいビビりぃ」
「うるさい」



