「おい瑠亜、弁当爆速で食べ終わったけどなんかあんの?」
「あ……っ、先生に呼ばれたから行ってくるの!
お昼休み終わる時には戻ってくるね」
3人に伝えてから、私は袋を持って教室を飛び出した。
D組の教室をのぞくと、高峰くんの姿が見当たらず。
近くにいた人に聞くと「屋上にいると思う」と教えてもらい、私は階段を上がった。
ドアを開けると、視界に入ったのは壁にもたれかかって座りながら目を閉じている高峰くんで。
「……高峰くーん?起きてますか……」
「……」
スースーと静かに息をしている。寝てるのかも。
お昼寝なんて、可愛いなぁ……。
昨日借りた服とお詫びのお菓子を持ってきたんだけど、起こしちゃうのは嫌だから袋だけ置いていこうかな。
なるべく静かに気配を消して高峰くんの横に袋を置き、そのまま立ち上がった……
ハズだったのに。



