涙がぼろぼろ溢れてくる。
私、なんてひどいことをしたんだろう。
勝手に勘違いして、避けて、引き離して。
高峰くんの気持ちも、ずっと踏みにじって。
こんなことをして、今さら『好きです』なんて、許されないこと。
断られたって仕方ないなんて思えてくる。
……でも、それでも。
「好きっ……高峰くんっ……」
溢れ出るこの思いを。
締め付けて離さないこの想いを。
私は、絶対に伝えたいんだ。
信じていいかな?
──『琳斗、今まで見た中で花野井といる時が一番楽しそうだったんだ』
──『そう、そしてそれは瑠亜も一緒だったのよ』
ずっと私の側にいて、決して見離したりしないでくれた親友たちの言葉を。
受け取ってもいいかな?
──『幸せになれ、瑠亜。俺はそれだけを願う』
ちゃんと気持ちを伝えて、私を励ましてくれた大好きな人の思いを。
「高峰く……っ、!」
見つけた。
駅前の巨大なクリスマスツリーの下で、傘をさしてる高峰くんを。
たくさんいる人たちの中で、そこだけ綺麗に浮かび上がって見えたんだ。
「……っ」



