「涼香っ!聞いて聞いて……!」
「どうしたの瑠亜、ついに高峰くんに話しかけた?」
「そんなことじゃないの……っ」
翌日。
私は休み時間が始まると同時に涼香に駆け寄った。
念のため小声で昨日あったことをかいつまんで話すと。
「え? 高峰くんの家に、しかもベッドに入った?高峰くんの服着た⁉︎ 瑠亜、いつのまにそんな進んでるの⁉︎」
「ああああああやだ涼香、声大きいってばぁ!」
辺りを見回すと、みんなおしゃべりに夢中で聞こえてなかったらしい。
……この2人を除いては。
「おぉ花野井、ついに琳斗とお近づきになれた?」
「は?瑠亜、詳しく話せ」
笑みを讃えて歩いてくる野柳くんと、なんだか不機嫌な様子で詰め寄ってくる秀馬くん。



