推しにガチ恋ってアリですか⁉︎






「「「「「かんぱーい!!」」」」」



カチン、とグラスが合わさる音。
弾ける笑い声。

文化祭の翌日の夜、私たち2年生は来たい人が集まって打ち上げをしていた。

親が有名な焼肉屋を営んでいるという子が仕切ってくれて、みんなでなんと貸し切り。

文化祭実行委員の二人はもちろん、涼香や野柳くんに秀馬くん、一緒にメイドをした東條さん。

他にも隣の席の高崎くんや竹林くんなど、私のクラスはほとんどが参加。


チラリと周りを見ると、D組が集まっているテーブルで十六夜さんの隣に座る高峰くんの姿があった。

……まぁ、文化祭実行委員でもあるし劇の主役でもあったもんね……!

うんうん、当然のこと。

なのにさっきから、二人で笑い合っている姿から目が離れないよ。



「瑠亜、隣いいか?」

「へ、あ、うん、いいよ!」



そこへ隣に座った秀馬くん。

身長が大きい彼の背中で、その二人は見えなくなった。

思わず、少しほっとしてしまう。