「これで写真撮るの⁉︎ 無理だよ〜……」
「安心して、高峰くんもコスプレしてるから!」
……ならいっか(単純)。
「では今回のモデルのご登場でーす!」
いつになく明るいスタッフの声に、私は更衣室を出て行く。
すると。
「きゃぁぁぁぁぁっ、目の保養〜〜〜っ!」
「はぅっ……ちょっと墓行ってくるわ……っ」
もう私は顔が火照りまくり。
だってだってだって……。
高峰くんがかっこよすぎるっ!!!
ドラキュラのコスプレをした彼は、頭には私とおそろいの角、黒のスーツのようなデザインの服にマント。
そして何よりも、口から覗く牙は色っぽくて。
「う……嘘、」
「瑠亜、やっぱりそれ、似合うと思ったんだよね。可愛い」
喰いたくなる、と囁いた彼は。
私の記憶に深い深い痕を残したんだ──。



