キョトンとして自分を指差してるけど……さっきから何人もの女子から熱烈な視線を浴びておりますよ……?
先の方が少しだけ巻かれた髪は、色素の薄さとサラサラ感がマッチしてて。
白を基調にした王子様の服は、後ろにマントがついている。
腰に刺してある剣は、本当に作り物かと疑うほどの光沢を放っていて。
「王子様だぁ……めちゃめちゃぴったりだよ!」
「……ふふっ、そっか、俺かっこいい?」
「うん!一番かっこいい……っ」
「ん、今俺すごく幸せ」
そう言って二人で笑い合っていると。
──バンッ
「琳斗!」
「「「「「きゃ〜〜〜〜〜⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」」」」」
またもや数人の女子、男子が目を抑える始末。
ドアの方に立っていたのは、やっぱり十六夜さんだった。
……それも、ピンクのドレス姿で。
そうだった、高峰くんが王子様で、十六夜さんがお姫様なんだった……。
私は思わず高峰くんから離れる。



