私は今やってる映画のリストを見た。

恋愛系のやつと……有名なアニメ映画の続編と……バトル系のやつと……ホラー系。

どうしよう、何を見ればいいのかな?

秀馬くんはホラー系が好きだから……



「私、これにする!」

「どれ……は?瑠亜、ホラー映画見れないだろ」

「っ、でもいいの……っ」

「瑠亜」



私は秀馬くんに顔を覗き込まれた。
フイ、と視線を逸らす。



「俺は、瑠亜に楽しんで欲しい。瑠亜が好きなやつならなんでもいい。だから」



そして一冊のパンフレットを渡してくる。



「これ、見よ」

「……!え、なんで、」

「瑠亜のことくらい分かる」



そう言い残し、券売機に並びに行った秀馬くん。

私の手に持たされたそのパンフレットは、


──私が一番見たいと思った恋愛ものの映画だった。