翌朝。

椅子に座り、隣の男子に声をかけた。
名前は確か、高崎(たかさき)くん。



「あの……高崎、くん」

「えーっと……俺ですか?」

「へ?うん、ちょっと聞きたいことがあって」

「……俺にですか?」

「?」



なぜか目をキョロキョロさせた後、もう一度自分を指さした彼。

……私、変な人だと思われてる?



「あ、(りょう)!ずるいぞお前、花野井さんと話して!」



そこへ高崎くんにいきなりヘッドロックをかけてきたのは、竹林(たけばやし)くん。

下の名前、涼って言うんだ……。
ごめん高崎くん。



(あおい)。いや、だから信じられなくてさ」

「えと……竹林くんにも聞いていい?」

「は、はい!なんでもどうぞ、お構いなく」