「瑠亜、生きてるー?」
「死んでる……」
「もう、そんなんじゃまた追試よ?」
「酷いこと言わないでっ!」
ある日の放課後。
いつものように机に突っ伏していた私に涼香が話しかけてきた。
……2週間後に迫った中間テストのことを思い、憂鬱な気分になっているのであります。
授業は真面目に聞いてるつもりなのに、毎回点数は平均で中の下。
それに比べて、秀馬くんも涼香も野柳くんも上の中くらい。
この差よ。
なぜ私だけはみ出しものに……。
前回は苦手な数学で壊滅的な点を取ってしまい、なんと追試をする始末に。
しかも追試は満点を取るまで繰り返しやるものだから、過酷でしかない。
だから今回は絶対に追試なんかやらない!
と意気込んだものはいいものの……
「数学きらいぃ……もうやだぁぁぁ……」
「んー、俺も涼香も秀馬も教えるの下手だからな〜」
そこへ眉を下げながら言ってきた野柳くん。
前に一回だけ4人で勉強会をしたことがあるんだけど、
みんな教えるのに慣れてないらしくて。
結局勉強会じゃなくて私の質問教室みたいになっちゃったんだよね。



