きみがいた帰り道

花奈がそっと、俺のカーディガンの袖をつまんだ。

 

その指先が、俺の手の方へ……じりじりと近づいてくる。

 

迷ったけど、俺からそっとその手を握った。

 

「……やっと、繋げた」

 

「……うん」

 

触れた手のひらから、

初夏の陽射しよりも柔らかくて確かな温もりが伝わってくる。

 

まだぎこちないし、言葉も探り探りだ。


でも、こうして一つずつ――

俺たちは、「ふたり」になっていくんだと思った。