きみがいた帰り道

図書館を出たころ、外は薄く夕焼けに染まりはじめていた。


「ねえ、今日もアイス食べて帰ろ?」


「またかよ……太るぞ?」


「ふん!いいの。少し暑くなってきたんだから、アイスは0キロカロリーって、私の中で決まってるの」


「その“私ルール”に巻き込まないでくれ」


「ふふ、でも付き合ってくれるでしょ?」


「……はいはい、しゃーなしな」


 

駅前のコンビニで、いつものようにアイスを1つ買って、
花奈が2つのスプーンを取り出す。


「……今日も分ける? 1個で?」


「うん。そっちの方が楽しいし」