きみがいた帰り道

でも、それは「ずっと」じゃない。


それを誰より私自身が、知ってる。

 

 

その夜、私は祈るような気持ちで
「当たり前の明日」が来ることを願った。


それがどれだけ難しいことか、
もう、うすうすわかってしまっているのに。

 

 

──今だけは、全部忘れていたかった。


名内くんの笑った顔だけで、
もう少し、夢を見ていたかった。



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