きみがいた帰り道

ベッドに横になって、天井を見つめる。


部屋の中には、私しかいないのに、


“誰かに見透かされている”ような不安が、
じわじわと、体の奥からせり上がってくる。

 

それでも指を動かして返事を打つ。

 

 《ふふ、よかった。また作るね》

 

たぶん、また笑いながら食べてくれる。

たぶん、また一緒に帰れる。