きみがいた帰り道

「……なぁ、花奈」


静かな夕暮れだった。


街灯がぽつりぽつりと灯る帰り道。


傘を差すには中途半端な霧雨が、アスファルトをしっとり濡らしていた。


「今日も、あのカフェの前を通ったんだ。
お前、期間限定のいちごみるく、すごく好きだったよな」