今年の男子はサッカー。


「ちょっと大内君。バスケできる?」


「えっ、一応。」


「美和見てやって。さっきからシュートがなーんにも入んないの。」


「ひどいよ。これでも頑張ってるんだから。」


「みーちゃん、打ってみなよ。」


「うん。」


ポーンって、ボールを放り込む。


カラーンって、リングにはじかれた。


「えーなんで?」


「みーちゃん、もっとひざを使わなきゃ。」


「ひざ?」


「腕だけじゃダメだよ。もっとひざをやわらかく使わなきゃ。」


そう言って、りょー君はボールを投げた。


それは、ゴールに吸い込まれていった。