「散歩。」


相変わらず、述語がない龍矢。


「うん。」


でも。


差し出された手を。


ためらわずに握る私がいた。


私の方が、成長してるよ。


ここは、日本より暖かかった。


「龍矢。」


「ん?」


「暖かいね。」


「そうだな。」


会話らしい会話なんかしなかった。


それでも。


お互いの気持ちが手を通して伝わってくる。


今、幸せだよって。