スーパーで卵を買って歩いていると途中公園で見覚えのある後ろ姿を見つけた。




「…淳クン!?
なんでこんなとこに独りでいるの?」


「あぁ、美鈴か。
別に。なんとなくやし。」




淳クンは、盛大にため息をついた。




「なんか…あったの?」


「別に。なんもないで。」




淳クンはまた大きくため息をついた。


全然何にもないようには見えないんですけど…。




「ねぇ、ほんとはなんかあったんでしょ?
なら頼ってよ!!私ら親友でしょ!!」




…うそ。
ほんとは淳クンのコトを親友なんて思ったコトなんてない。


大好きな人。


でも言えない。淳クンには明美ちゃんがいるから。

だから今は親友って言って自分の気持ちを誤魔化す。




そんなコトに精一杯だった私は、親友と言われた時に淳がピクッと動いたのに気付かなかった。