セフ彼柊くんと本気の恋

「あ。あ。柊くん」
荒い息遣い
重なる息
チュッチュと繰り返される激しいキス

好きだよ柊くん
その言葉を一度も口にした事はないけど、いつもいつも心の中で思っては消し、思っては消し、この一年間何百回とその作業を繰り返した
言えない理由は、あなたの心の中には私がいないから

「亜衣子さん僕もういきそう」

「一緒にいこう」

私達は快感の渦に巻き込まれて、一緒に果てた


「柊君今日も帰るの?」
いつも行為が終わると柊君は帰ってしまう

「うん。またね亜衣子さん」

チュっとリップキスをして、柊君は去って行った

情事の後はいつもすぐに去っていく
泊まって行った事もなければ、一緒に寝た事もない

いつもぷらっと現れて、ぷらっと去っていく
私は柊君を野良猫みたいな男の子だと思っている